子どもの居場所?
ここ数年で全国にたくさん増えてるけど、分からないことたくさんあるよね。
数年前から耳にする機会が増えてきている「子どもの居場所づくり」や「子ども食堂」。自分の地域でも実施されているのか?どんなことをしているのか?そもそも居場所づくりとはどういったところでしょう?
- 居場所を作る?
- そもそも居場所って何?
- 何をしているの?
- 専門的な知識が必要なの?
たくさんの疑問があるかもしれませんが、簡単にいうとその名の通り『子どもが安心して利用でき、ゆったり安らげて過ごせる場所』これが基本です。
子どもの居場所づくりには様々なスタイルがありますが、始めるための許可や資格が必要ではなく主催したいと思った方の想いや実現可能な方法で実施されています。
『子どもの居場所づくり』の実施スタイル
行ったら何するの?毎回行かないとダメ?
好きな時に参加するといいよ!
何もしなくてもいいし、みんなと遊んでもいいし何かしないといけないと言うわけじゃないよ!
それでは、子どもの居場所づくりにはどんなスタイルがあるのか見てみましょう。
子どもの居場所づくり
子どもたちが安心して1人でも訪れることができる安らげる場所。過ごし方は自由で、遊ぶ・勉強する・おしゃべりする・寝る・本を読むなど好きなように過ごす場所。
危険がないように場所を管理する人(民生委員や地域の大人)がいます。一緒に遊んだり勉強を助けてくれる学生などがスタッフとし関わっている場合もあります。
学習支援
宿題やテスト勉強など主に勉強を応援するスタイルで実施されます。地域の大人や大学生などが勉強を教えていて、子どもに寄り添って一人ひとりの学習レベルに合わせて教えてくれます。
学習塾とは少し違い、子ども同士での学び合いや、疲れたら学生やスタッフとおしゃべりしたりゆったりと過ごせる場所も多くあります。
子どもの食堂
貧困対策や子どもが1人で食事をする孤食を緩和させるために食事の提供をするスタイルです。一緒に食べてコミュニケーションを取ることが大事です。貧困対策として実施する場合であれば弁当配布なども大事ですが、ただ配るだけではコミュニケーション不足となるため子どもの居場所づくりというカテゴライズから若干ズレるかもしれません。
どのような想いでどのようなターゲットに向けて行うかによって居場所づくりなのか、貧困対策なのか大きく分かれてくるでしょう。
『子どもの居場所づくり』の役割
そこに『ただあるだけ』でいい
昔は近所のおばちゃんの家の裏や畑で子どもが集まり遊んだり、話を聞いてくれたり、時には怒ってくれたりする大人が地域にはいました。
いろんなことを教えてくれたり、体験させてくれたり、危険を見守ってくれていたりしました。地域の人との触れ合いがありました。
現在はコミュニケーションの方法が変わり、スマホを持っている小学生も増えLINEのやり取りをしていたり、オンラインゲームなどでも会話をすることもできます。コミュニケーションが減ったのではなく、一部の人とのコミュニケーションに絞られたことにより地域の人との関わりが減ったのです。
子どもたちも日々の暮らしの中にストレスを感じる場面はたくさんあります。
学校教育の場面では、先生との相性もありますし、子ども同士の人間関係は大人と同じくストレスの原因になります。コロナ禍で授業が遅れたことにより負荷がかかることもあり、テストの点数に右往左往することもあれば、部活で疲れていても宿題に追われることもあります。
学校では先生や友達との関係性、家では親子での関係性があり、苦しんでいても吐き出せないこともたくさんあります。
学校でもなく、家庭とも違う開かれた安全で安心できる場所が地域コミュニティの現代のカタチとして子どもたちには必要になっています。
学校帰りに遊びに行けるところがあるのっていいね。
『聞いてあげるだけ』で居場所づくりになります
多様化する社会で働き方が変化し、共働き整体や両親の働く時間がまちまちで子どもが1人で過ごさなければいけない時間が増えた家庭もあります。
1人で過ごす時間が多くなっても、ゲームや動画配信サイトなど時間を使う方法が圧倒的に増えた今の社会では、1人の時間が穴埋めができているように表向きでは感じ、忙しい親もそれで良いと思ってしまうかもしれません。
しかし、子どもの心の健全性や本来子どものうちに経験しておくべき多くのことがゲームや動画配信サイトに置き換わった社会には人と人との触れ合いなど足りないものが沢山あります。
子どもたちが抱えている悩みやストレスを吐き出させてあげる場所でもあり、一緒に笑い合える場所として存在するためには『話を聞いてあげる』という場所があることが重要です。
毎回必ず参加しなくてもいい。話したくなった時にフラッと立ち寄って話せる場所があることが大事です。
子どもが素でいられる場所
大人が子どもに関わろうとすると、どうしても教えてあげたくなってしまいます。教えてたい気持ちはとても素晴らしいと思いますが、子どもが求めていなければ相当うっとうしいでしょうね。
子どもたちは学校でも家庭でもいろんなルールの中で暮らし頑張っています。子どもの居場所を名乗るのであれば、そんな頑張ってる子たちが素でいられる瞬間を作ってあげてもいいのではないでしょうか?
子どもたちが好きなように過ごせるようにある程度見守ってあげる空間づくりするのが子どもの居場所づくりだと思います。大人の顔色を伺って過ごしたり、怒られないようにお利口さんでいるのではなく、その子の本来の姿で過ごせるような場所でありたい。
怪我をしそうな危険なことや誰かを傷つけるようなこと、物を壊しそうなことなどまで容認すべきということではないというのは言わずもがな。
誰を対象に実施されているか?
誰が利用できるの?
小学生?
主催団体よって様々だけど、
主に小学生や中学生を対象としているところが多いね。
子どもだけじゃなくて地域のおじいちゃんやおばあちゃんも利用している居場所も増えてきているよ。
『子ども』の居場所づくり事業として実施されていいることから、主に小学生や中学生を対象に実施されることが多いでしょう。『居場所』として実施する団体の中には地域の高齢な方も参加できるようにしていて、地域コミュニティの一つになっています。
子ども食堂としては、子どもの貧困層を対象として実施されることもあり、小学生に向けた内容になっていることが多くあります。
学習支援を主としている居場所づくりは小学生や受験を控えた中学生などを対象にすることが多いかもしれませんね。
参加対象をどうするかは地域の状況や課題によって違いますし、主催者の想いによっても変わってくることと思います。
子どもの居場所や子ども食堂の参加料は?
お金はかかるの?
食事を提供しているところだとお金がかかるところもあるし、無料で利用できるところもあるよ。
子どもは無料とか安価な場合が多いかな。
子どもの居場所づくりの実施団体や実施形態によって違います。居場所づくりとして空間を解放している場合や学習支援を主としている場合は無料で実施されていることがほとんどでしょう。
子ども食堂として食事の提供を伴う場合は、お金がかからないところ、かかったとしても安価な場合がほとんどです。
子ども食堂団体の中には物資の寄付によって支えられている団体もあります。そのため、無料で提供できる団体が増えています。
まとめ
子どもの居場所づくりと一言で言っても実施団体の方針や地域の状況によって様々なスタイルが混在しています。子ども食堂も学習支援も全て居場所づくりと言えるでしょうし、細かく見ると居場所?というものもあるかもしれません。
しかし、大事なのは子どもが気兼ねなく参加できて、それがその子の生活や精神を支える縁の下の力となることだと思います。
たくさんの事を書きましたが、もしもこれからあなたが子どもの居場所づくりや子ども食堂をやってみたいと思うのであれば小難しく考えず、まずはやってみたいと思う気持ちを大事にしてみてください。
自分のやりたいスタイルを知るためにいろんな実施団体を見学してみたり、自分自身に実施できそうなところから始めてみてはいかがでしょうか?